物欲

ここのところリナザウを購入した大きな動機のひとつであるLinuxの知識習得に励んでいるのだが、こういう使い方をしているともう1台SL-C860が欲しくなってくる。
1台はPDAメインで安定運用、もう1台はLinux機としていじり倒し用と使い分けできる環境だとフルリセットを恐れず遊べるのだが、いかんせん所帯持ちの身としては嫁の視線を気にしなければならない(笑)。
なんてことをつらつらと考えていたらまたまた物欲をそそられるものが登場した。
これ、サブ機にいいよなぁ。。。

PDAとしてのリナザウ

今日(正確には昨日)うちの会社のある営業担当と、とある重要クライアントに関する攻略meetingを行なっていた。
スケジュール確認の為何気なくSL-C860を取り出したところ、「Zaurusに変えたんですか? 実は僕はこの間SL-C760を売ってこれ(B5ノートPC)にしたんですよ。」とその営業担当者。売ってしまった理由を尋ねると、PIMの起動の遅さがその理由であった。
全く自慢にならないが、うちの会社はとても人使いの荒い会社で(笑)、特に営業はそれこそ分刻みで動いている。僕自身去年の春まで営業だったので彼の気持ちが分かるのだが、常にバタバタ動いている人間にとってPIMが瞬時に立ち上がらないというのは致命的である。自分がもし今も営業であったなら、リナザウは「使えない」という評価を下していたと思う。
そういう意味では、リナザウを使っていられるということは「贅沢な」ことと言えると思う。

zshは僕の友達−zshの導入−

リナザウ使い必携の書「Hacking Linux Zaurus」を購入し、遊びがてらぼちぼちPrograming(の勉強)を始めている。その為にシェルをbashからzshに入れ替えてみた。
bashでは起動したプロセスがサスペンドすると勝手に止まってしまう為。zshbashの上位互換シェルであり、より高機能である。

■シェルとは

カーネル/シェル/ターミナルはUNIX系OSの基本構成であり、その役割は以下の通り。

カーネル :ハードウエアを制御し基本的な処理を行う
◆シェル  :カーネル(OS)−ターミナル(人間)間を中継する
◆ターミナル:命令を与えたり、カーネルからの情報を表示する




zshの導入

たたかうデジタリアンさんのipk置き場よりzsh_3.0.8-6_arm.ipkをDLし、本体メモリにインストール。
zshを使うにはTerminalを起動し以下コマンドを入力する。

bash-2.05$ exec zsh

無事シェルがbashからzshに切り替わると、プロンプトが以下に変わる。

zaurus%




■起動時シェルの変更

毎回bashからzshに切り替えるのは面倒なので、Terminal起動時自動的にzshが立ち上がるように設定する。


*これから行う設定は失敗するとQtopiaが起動しなくなります。特に必要のない方はやらないこと、やられる方は自己責任でお願いします(かくいう僕も1度失敗した。。。)。
1.Backupをとる
ZaurusのBackupをとる(設定に失敗すると最悪完全初期化となる為)。


2.zshのインストールパスを確認
Terminalから以下コマンドを入力し、zshのパスを確認

bash-2.05$ which zsh

通常は以下のように表示される(はず)。

/home/QtPalmtop/bin/zsh



3.qpe.shのbackupをとる
Terminalを起動時のシェル選択設定は/home/QtPalmtop/qpe.shに記述されている。
まずはこのファイルのBackupをとる。

bash2.05$ su
password (暗証番号)
# cd /home/QtPalmtop
# cp -p qpe.sh qpe.sh.back
# chmod 766 qpe.sh
# exit
bash2.05$

4.qpe.shの編集
qpe.shを、以下の通り編集。

export SHELL=/bin/bash
↓(以下のように編集)
# export SHELL=/bin/bash
export SHELL=/home/QtPalmtop/bin/zsh 

編集後Zaurusを再起動すれば、ターミナル起動時にzshが起動するようになる。



zshの設定

zshは高機能なシェルだが、起動時は無効になっている機能もある。そこで設定ファイルを作成し起動時にこれら機能が有効になるよう設定する。
zshの設定ファイルは/home/zaurus/.zshrcになる。Editerで以下記述し.zshrcを作成。

export TERM=xterm-new
 
# set shell options
setopt auto_menu auto_cd correct auto_name_dirs auto_remove_slash
setopt extended_history hist_ignore_dups hist_ignore_space prompt_subst
setopt pushd_ignore_dups rm_star_silent sun_keyboard_hack
setopt extended_glob list_types no_beep always_last_prompt
setopt cdable_vars sh_word_split auto_param_keys
 
PROMPT='%{^[[$[32+RANDOM % 5]m%}%U%B$HOST'"{`whoami`}%d%%%{^[[m%}%u "
RPROMPT='%{^[[33m%}[%~]%{^[[m%}'

これでスペルミスがあった場合のコマンド補完機能などが起動時から有効になる。


*上記設定を行なうとzsh起動時の画面が以下のようになる。

zaurus{zaurus}/home/zaurus%

元のプロンプトに戻したい場合は設定ファイルの最後の2行を削除する。


*上記設定ファイルについてはmustanさん_behind the sunのものを使わせて頂きました。謝謝。

SL-C860とPCを無線LAN接続(その5-利用編)

<利用法>

Terminalを起動し以下コマンドを入力することで接続可能。

su[Enter]
vcradle start[Enter]

切断する場合はTerminalより以下コマンドを入力。

su[Enter]
vcradle stop[Enter]

sudoを導入すれば

sudo vcradle start[Enter]

もしくは

sudo vcradle stop[Enter]

で実行可能になる。


ShellCommanderのようなSoftを使うと便利。



<更なる自動化>

ここまでくると、どうせならTerminalやShellCommanderをいちいち起動せず、無線 LAN 接続時に自動起動させたくなる。
PPTP接続を実行する為の無線 LAN 接続のエントリは/etc/pcmcia/network.optsのstart_fn () で始まる行なので、以下のように記述。

start_fn () {
  /usr/local/bin/vcradle start
  return
}

これで無線LAN接続時、自動的にザウルスドライブが使用可能になる。


*ちなみに切断についてもstop_fn ()行で設定したくなるが、こちらについてはここに記述しても上手くいかない模様(ネタ元:ズル人間帝国さん)。
→PC側から切断するか、Terminalから切断する。




(了)

SL-C860とPCを無線LAN接続(その4-Zau設定編②)

PPTP用ユーザーエントリの作成

次にPPTP用のユーザーエントリを作成する。


1.Backupをとる
まずはTerminalから以下コマンド入力し/etc/ppp/chap-secretsをBackup。

su[Enter]
cd /etc/ppp[Enter]
cp chap-secrets chap-secrets.back[Enter]



2.chap-secretsの編集

vi chap-secrets[Enter]

としてchap-secretsを開き、以下を追加。


着信接続で指定したユーザー名[Tab]接続先[Tab]"パスワード"


ちなみに僕の場合は


・ユーザー名 = zaurus
・接続先 = *(共通)
・パスワード = ""(パスワード設定していた場合はその値を入れる)


なので、以下のようになる。


zaurus[Tab]*[Tab]""


*万が一記述を誤った場合は以下コマンドにより元に戻すことが可能。

cp chap-secrets.back chap-secrets[Enter]


■ザウルスドライブ用samba設定

ザウルスドライブはsambaを利用しているので、無線LAN接続でも使えるよう設定変更する。


1.Backupをとる
Terminalから以下コマンド入力し/usr/lib/samba/smb.confをBackup。

su[Enter]
cd /usr/lib/samba[Enter]
cp smb.conf smb.conf.back[Enter]



2.smb.confの編集
smb.confをエディタで開き、16行目辺りの「interfaces = usbd0」を以下の通り編集。
→USB接続/PPTP接続でのみザウルスドライブを使用可能に設定

interfaces = usbd0 192.168.129.0/255.255.255.0 localhost
bind interfaces only = yes


PPTP接続時自動でザウルスドライブを利用可能にする設定

上記設定のみでもザウルスドライブは利用可能だが、利用するのにPPTP接続→samba起動と2Stepコマンド入力が必要である。これをPPTP接続すると自動的にsambaがStartするように設定する。


1.Backupをとる
Terminalから以下コマンド入力し/usr/lib/samba/ip-up及びip-downをBackup。

su[Enter]
cd /etc/ppp[Enter]
cp ip-up ip-up.back[Enter]
cp ip-down ip-down.back[Enter]



2.ip-upの編集
ip-upの先頭に以下設定を追加。

if [ $6 = "pptp" ]; then
    /etc/rc.d/init.d/samba start
    exit 0
fi



3.ip-downの編集
ip-upの先頭に以下設定を追加。

if [ $6 = "pptp" ]; then
    /etc/rc.d/init.d/samba stop
    exit 0
fi

*万が一記述を誤った場合は以下コマンドにより元に戻すことが可能。

cp ip-up.dist ip-up[Enter]
cp ip-down.dist ip-down[Enter]





(以下その5へつづく)

Mobile News : Zaurus Newsで紹介頂きました。

Mobile News : Zaurus News1/6付Newsとして本サイトを紹介頂きました。
僕の知っている限り、他の方のサイトで紹介頂いたのはこれが初めてです。
思っていた以上に嬉しいものですね(笑)。
この場で御礼申し上げます。
ありがとうございました。